EPOのガイドライン

※あくまでボランティアさんが訳し、管理人がそれをさらに省略させたものです。参考までにとどめてください。
※現在は第5版まで出版されているようです。こちらはあくまで2003年9月時点での情報です。

 


不全の猫の貧血治療
遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン投与のガイドラインの概略(参考文献 プラム動物用医薬品ハンドブック第4版)

A. (Cowgillによる/1992)

・ヘマトクリットの目標は30〜40%におく。
・100単位/kg を皮下投与で週に3回、これを治療開始から12週に渡って(又はヘマトクリットが30%になるまで)続ける。
・ヘマトクリットが30%になったら、投与は週2回にする(多血症が心配されるときは週1回とするし、逆に週2回では貧血悪化傾向に戻ってしまうようなら週3回に戻す)。
貧血が改善してこない場合、投与量をさらに体重1kgあたり25〜50ユニット増やしてもよい。
・維持量は通常、75〜100単位/kgを週に2回から3回の範囲で落ち着く。
投与量の調整は3週間に1回以上行わないこと(薬への反応がでるまでにタイムラグがあるため)。
・投与によって貧血に改善が見られない場合は、鉄分の不足、失血、溶血、あるいは赤血球の形成を妨げる可能性を持つ感染性、腫瘍性、炎症性の疾患などの問題がないかを今一度見直してみるべき。


B. (Polzin, Osbornらによる/2000)

・ヘマトクリットの目標は30〜40%におく。
・48.4〜145単位/kg を週に3回、皮下投与(多くの場合97単位/kgを週3回皮下投与することから始めるが、貧血が重度すなわちヘマトクリットが14%以下であれば、最初は最大量を用いるし、高血圧を認める場合とか貧血が重度ではない場合には最小量を用いる)。
・ヘマトクリットが目標に達するまでは毎週これを測定する。
・ヘマトクリットが30%に到達したら、投与を週2回に減らす。
・モニターを続けて、投与量および投与頻度を必要に応じて調節するが、タイムラグを考慮に入れるようにし、調整は矢継ぎ早に行なってはいけない。
・もし、週3回、145単位/kg以上を必要とされるのであれば、その猫は遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン抵抗性であると判断する。
・エリスロポエチンによる治療を受けている猫には 経口的に鉄分の補給を行う。