◆獣医さんの言うことはバラバラ
「ネコは貧血に強いから、10%を切るまでEPOは使いません!」
「抗体ができるかもしれないEPOだから、いよいよというときまで使えません」
という獣医さんもいれば、
「いままで30%以上あったのに24%?よし!すぐにEPOを使いましょう!」
「20%を切りそうだし、点滴をすればもっと血は薄まるし…。よし!EPOを使ってみますか」
という獣医さんもいます。
そして、
「3回打ったら1クールは終了です」※基本的には、間違った考え方です。
という獣医さんもいれば、たった1〜2度しか注射していないのに「効果がない」と投与をやめてしまう獣医さんもいます。
かと思えば、
「だいぶ貧血は改善されたけど、このまま使い続けて、30%を越えたらEPOの投与をいったん中止しましょう」
「30%は越えたけど、維持するために使い続けましょう!」
というように、継続して使う獣医さんもいます。
……獣医さんによって、こんなに考え方が違います。
いったいどれが正解なんでしょうか?
そんな疑問を解消するために実施させていただいたのが「エリスロポエチンアンケート」です。
◆EPOの正しい使い方は、誰も知らない
腎不全になったとき、まず飼い主が気にするのは血中の尿毒(尿素窒素=BUN)やクレアチニン(Cre)ですが、腎不全で “やっかいなもの” のひとつには『腎不全による貧血=腎性貧血』があります。
腎性貧血になったとき、その症状を緩和する方法のひとつにヒトエリスロポエチン(造血ホルモン)の投与がありますが、「いつ」「どの数値のときに」「どのくらいの期間」投与すればいいのかは、 あまり明らかになっていません。
また、できるといわれている抗体も本当にできるのかどうか、実はわかっていないように感じます。
このアンケートは、『腎性貧血になったら、ヒトエリスロポエチン(造血ホルモン)=EPOを投与すべきだ!』とするものではありません。
EPOをあえて使わない、という選択肢もありますし、使ったとして、腎不全猫の飼い主さんたちはどういうタイミングでEPOを使ったのか、単純にそれを知るためのアンケートです。決して結論を導くものではありません。
猫によって抱えている症状はさまざまで、個々の個性や体質、状態、飼い主さんの考え方や諸事情によって治療法は異なって当然です。
使う・使わないはさておき、個々のアンケート結果をご覧いただき、考えるきっかけにしていただければ幸いです。
★このサイトは、ネコの腎不全による「腎性貧血」にヒトエリスロポエチン(=EPO)を投与するうえでの基本となる(といわれている)使用方法や、実際にEPOを使用した飼い主さんから寄せられた使用経験をまとめたものです。
※なお、このサイトは動物に関する医学的知識のない、ネコのイチ飼い主が作ったものです。くれぐれも参考にとどめる程度にしてください。あらゆる責任は負いかねます。よろしくお願いします。