◆腎性貧血の確定診断は可能か?
貧血の原因はたくさん、たくさ〜〜〜んありますが、腎性貧血であるかどうかは、そのコが腎不全であるかどうかで判断されることが多いようです。
BUNやCreといった数値、PCVやHt(ヘマトクリット)といった貧血の数値、なおかつそれらの数値の推移を見て、それで判断されることがほとんどのようです。
「血中エリスロポエチン濃度」も測れるそうですが、ネコの場合はまだ結果が不安定なことも多いと聞きました。
進んだ腎不全の場合、腎性貧血になる可能性は高いと思いますが、「進行した腎不全だからといって絶対に腎性貧血になるか?」というと、そうとも断言できません。末期の腎不全と診断されていながら「貧血の数値は今のところ大丈夫!」というコもいます。
逆に、腎不全のステージがさほど高くないのに(まだ初期や中期の段階なのに)「腎性貧血です」と診断されることもあるそうです。
というわけで、腎性貧血であるかどうかの見極めは、なかなか難しいようです。
◆貧血の原因はいっぱいある
・食欲不振
・鉄分不足
・急激な輸液や点滴によって血液が薄まる
などは、腎不全のコであれば十分に貧血の原因となります。
また、腎性貧血プラス、これらを要因とする貧血が同時に起きている可能性もあります。
消化管からの出血や過剰採血も貧血の原因になりますし、免疫が介在する貧血や、別の病気が引き起こす貧血もあり、貧血の原因や種類は数多くありますが、
造血機能に問題はないという場合=再生性貧血
造血過程で何らかの障害が発生しているためにおきている場合=非再生性貧血
に分けることができます。
そして、EPOが効くといわれているのは非再生性の貧血のみといわれています。